PCゲームを快適に楽しみたいなら、ゲームパッドは欠かせないアイテムですよね。その中でもロジクールF710は、ワイヤレスで振動機能も搭載した人気のゲームパッドです。FFXIV(ファイナルファンタジーXIV)の公式推奨周辺機器としても知られ、多くのゲーマーから支持されています。
この記事では、ロジクールF710の基本情報や特徴、セットアップ方法から実際の使用感、そして発生しがちなトラブルの対処法まで詳しく解説します。2.4GHzの高速通信やDirect Input/XInput対応の詳細、バッテリー持ちの良さなど、購入を検討している方が気になるポイントを徹底的に掘り下げていきましょう。

記事のポイント!
- ロジクールF710の基本スペックと価格相場が分かる
- Windows10/11での接続方法やドライバーインストール手順が分かる
- ゲームパッドが認識しない時の対処法が分かる
- F710の代替品やより良い選択肢について知ることができる
ロジクールF710の基本スペックと使い勝手
- ロジクールF710はワイヤレスでバイブレーション機能も搭載したPC用ゲームパッド
- ロジクールF710の詳細スペックと同梱物の確認
- ロジクールF710の価格相場は5,000円台が一般的
- ロジクールF710の主なメリットはコード不要の快適操作と多機能性
- ロジクールF710のデメリットは重量感と電波強度に若干の課題
- ロジクールF710とF310の違いは接続方式と振動機能の有無
ロジクールF710はワイヤレスでバイブレーション機能も搭載したPC用ゲームパッド
ロジクールF710は、PC用のワイヤレスゲームパッドとして2013年4月に発売された製品です。最大の特徴は、コードレスで使えるワイヤレス通信機能と、ゲーム内での臨場感を高めるバイブレーション(振動)機能を両立している点です。
付属の超小型USBレシーバーをパソコンに接続するだけで簡単に使用でき、PCゲームをソファや離れた場所からコントローラー操作で楽しめます。Windows Vista以降のOSに対応し、特にSteamやFFXIVなどの人気ゲームでの使用に適しています。
デザイン面では、ゲーム機のコントローラーを彷彿とさせるレイアウトを採用。アナログスティックを2本、十字キー、各種ボタンを搭載し、直感的な操作が可能です。また、ワイヤレスタイプながら安定した接続と反応速度の良さも特徴です。
公式推奨周辺機器としてファイナルファンタジーXIVに採用されるなど、信頼性の高さも評価されています。実際にゲームのプレイスタイルを変えるほどの快適さを提供してくれるデバイスと言えるでしょう。
世代としては少し古いモデルになりますが、2025年現在も現役で販売されており、多くのゲーマーから支持され続けています。その理由は、基本性能の高さとコストパフォーマンスの良さにあると言えるでしょう。
ロジクールF710の詳細スペックと同梱物の確認
ロジクールF710の詳細スペックを見ていきましょう。このゲームパッドは、PCゲームをより直感的に楽しむための機能が詰まっています。
【本体サイズと重量】
- サイズ:約189×124×68mm(ゲームパッド本体)
- 重量:約282g(ゲームパッド本体)
- レシーバーサイズ:約14×18.5×6mm
- レシーバー重量:約2g
【主な機能】
- ワイヤレス通信:2.4GHz(最大操作距離約10m)
- 対応OS:Windows Vista、Windows 7、Windows 8、Windows 10、Windows 11、ChromeOS
- ボタン配置:XInput/DirectInputモード切替対応
- バイブレーション機能:デュアルモーター搭載
- 十字キー:4スイッチタイプ
- 電源:単三電池×2本
- 保証期間:3年間(国内正規品の場合)
【同梱物】
- F710ゲームパッド本体
- 超小型USBレシーバー
- 単三形乾電池×2
- レシーバー用延長ケーブル
- 取扱説明書
- 保証規定/保証書
F710の特徴的な点として、XInputとDirectInputという2つの入力モードを切り替えることができる点が挙げられます。XInputはXbox 360向けに開発された新しい規格で、多くの最新ゲームに対応しています。一方、DirectInputは従来からあるPC用の入力規格で、古いゲームタイトルとの互換性を確保しています。
また、独自の4スイッチ十字キーは滑らかな動きと確かな押し心地を両立し、精確なコントロールを可能にします。アナログスティックとボタン配置は、コンソールゲーム機のコントローラーに慣れている方にも馴染みやすいデザインとなっています。
同梱のUSB延長ケーブルは、PCのUSBポートからレシーバーを少し離して設置したい場合に便利です。特に電波が届きにくい環境では、このケーブルを使ってレシーバーの位置を調整することで、接続の安定性を向上させることができます。
ロジクールF710の価格相場は5,000円台が一般的
ロジクールF710の価格相場について、いくつかの主要販売店の情報を調査したところ、2025年4月時点では5,000円台前半から後半が標準的な価格帯となっています。
【主な販売店の価格比較(2025年4月時点)】
- Amazon:5,200円(税込)
- ヨドバシカメラ:5,720円(税込)
- 価格.com最安値:5,148円(税込)
- Joshin:5,148円(税込)
- TSUKUMO:5,148円(税込)
- パソコン工房:5,148円(税込)
発売から10年以上経過している製品ですが、現在も安定した価格で販売されています。時期や販売店によって多少の変動はありますが、大きな値下げや値上げの傾向は見られません。
一方、同じロジクールの有線ゲームパッドF310は2,600円前後で販売されており、ワイヤレス機能と振動機能を求めない場合は、より安価なF310も選択肢に入れることができます。
価格.comの履歴を見ると、過去には2,000円弱で入手できた時期もあったようです。特に2016年頃には、クラウドゲーム機「G-cluster」の付属品として安価に販売されていたという情報もあります。しかし現在ではそのような特殊な入手方法は難しく、正規の小売価格での購入が一般的です。
ポイント還元を含めると、ヨドバシカメラでは10%のポイント還元(572ポイント相当)があるため、ポイントを重視する方にはお得かもしれません。Amazonでも1%のポイント付与があります。
比較的高価なゲームパッドではありますが、3年間の保証が付いている点や、耐久性の高さを考慮すると、長期的には良い投資と言えるでしょう。

ロジクールF710の主なメリットはコード不要の快適操作と多機能性

ロジクールF710の最大の魅力は、何と言ってもコードレスで使える快適さです。この特徴は多くのユーザーから高い評価を得ています。具体的なメリットを詳しく見ていきましょう。
まず、ワイヤレス通信による自由度の高さが挙げられます。2.4GHzの高速データ転送により、コードがなくても遅延をほとんど感じることなくゲームを楽しめます。PCの前に縛られることなく、ソファに座ったり、少し離れた場所からでもプレイ可能です。ケーブルが邪魔になる心配もなく、操作の自由度が格段に上がります。
振動機能(バイブレーション)の搭載も大きな魅力です。ゲーム内での衝撃や攻撃、爆発などのイベント時に手元で振動を感じることで、ゲームへの没入感が大幅に向上します。PCゲーム向けの安価なコントローラーでは振動機能がないものも多い中、F710は両方のモーターによる振動フィードバックを実現しています。
また、電池の持ちが非常に良いという点も見逃せません。独自調査では、ユーザーの中には何ヶ月も電池交換なしで使用できたという報告もあります。単三電池2本で長時間使えるため、充電の手間が少なく済むのは大きなメリットです。
XInputとDirectInputの両方に対応している点も優れています。これにより、新旧さまざまなPCゲームとの互換性が確保されています。特にXInput対応のゲームでは、接続するだけでほとんど設定なしで使えるケースが多いです。
操作性に関しては、4スイッチ十字キーの精度の高さが評価されています。上下左右の入力が正確で、格闘ゲームなどの細かい操作を要するジャンルでも安定した動作が期待できます。
ロジクールF710のデメリットは重量感と電波強度に若干の課題
ロジクールF710はさまざまな優れた特徴を持つ一方で、いくつかのデメリットも存在します。購入前に知っておくべき注意点を詳しく解説します。
最も多くのユーザーが指摘しているのが、コントローラーの重量感です。電池を含めると約285gとなり、これはPlayStation 3のDUALSHOCK 3(約170g)やPlayStation 4のDUALSHOCK 4(約241g)と比較しても明らかに重い数値です。長時間のプレイでは、特に手が小さい方や女性にとって疲れを感じる可能性があります。
次に無線通信の安定性に関する課題があります。レシーバーの電波強度がやや弱めで、PCの裏側にUSBレシーバーを接続すると通信が途切れる場合があるとの報告があります。そのため、前面USBポートの使用や、同梱の延長ケーブルを活用してレシーバーを見通しの良い位置に設置することが推奨されています。
また、まれにではありますが、スティック入力が一瞬固まる(入力が継続してしまう)ケースも報告されています。頻度は高くないものの、精密な操作が求められるゲームでは気になる可能性があります。
LRトリガーボタンが固め(押し込みが硬い)という意見も見られます。これは人によって好みが分かれるポイントですが、軽いタッチでの操作を好む方には少し使いづらく感じるかもしれません。
さらに、PCの再起動後や長時間使用しない状態からの復帰時に、再接続が必要になるケースもあるようです。専用の接続ユーティリティを使うなどの対応が必要な場合があります。
これらのデメリットは、F710の使用を大きく妨げるものではありませんが、特に競技性の高いゲームや長時間のプレイを予定している方は、事前に把握しておくと良いでしょう。次回のモデルでは改善されることを期待したい点です。
ロジクールF710とF310の違いは接続方式と振動機能の有無
ロジクールのゲームパッドといえば、F710の他にF310というモデルも人気があります。両者は姉妹機種とも言える関係ですが、いくつかの重要な違いがあります。購入前に確認しておきましょう。
最も大きな違いは接続方式です。F710はワイヤレス(無線)タイプで、付属のUSBレシーバーを介して接続します。一方、F310は有線タイプで、USBケーブルを直接PCに接続して使用します。コードレスの快適さを求めるならF710、確実な接続と電池交換不要の手軽さを求めるならF310という選択肢になります。
次に重要な違いは振動機能(バイブレーション)の有無です。F710はデュアルモーターによる振動機能を搭載していますが、F310には振動機能がありません。ゲームの臨場感を高めたい方には、F710の方が適しています。
価格面でも大きな差があります。2025年4月時点で、F710が5,000円台後半であるのに対し、F310は2,600円前後と約半額で購入できます。コストを重視する方にはF310がお得な選択肢です。
重量についても差があり、F710は電池込みで約285gあるのに対し、F310はより軽量です。長時間の使用で疲れにくさを重視する場合は、F310の方が有利かもしれません。
ボタン配置やデザインについては、両モデルともに非常に似ています。XInputとDirectInputの両方に対応している点や、10個のプログラム可能なボタン、4スイッチ十字キーなどの基本機能は共通しています。
以下は、F710とF310の主な違いをまとめた表です:
機能/特徴 | F710 | F310 |
---|---|---|
接続方式 | ワイヤレス(2.4GHz) | 有線(USB) |
振動機能 | あり(デュアルモーター) | なし |
電源 | 単三電池×2本 | 不要(USB給電) |
価格目安 | 5,000円台後半 | 2,600円前後 |
重量 | 約285g(電池込み) | より軽量 |
保証期間 | 3年 | 3年 |
選択の際は、ワイヤレスの利便性と振動機能の没入感を重視するか、確実な接続と低価格を優先するかで判断するとよいでしょう。
ロジクールF710を使いこなすための設定と接続方法
- ロジクールF710の接続方法は一般的に簡単だがいくつかのコツがある
- ロジクールF710のドライバーはWindows10/11で基本的に自動インストールされる
- ロジクールF710がWindows11/10で認識しない場合の対処法はいくつかある
- ロジクールF710のペアリングや再接続時に知っておくべきポイント
- ロジクールF710をSteamで快適に使うための設定方法
- ロジクールF710はSwitchには非対応だが代替方法がある
- まとめ:ロジクールF710は設定次第で長く快適に使えるコスパに優れたゲームパッド
ロジクールF710の接続方法は一般的に簡単だがいくつかのコツがある
ロジクールF710の接続は基本的にシンプルですが、最適な使用体験を得るためのコツがいくつかあります。標準的な接続方法から始めましょう。
まず、パッケージに同梱されている単三電池2本をゲームパッドの背面に取り付けます。背面のカバーを開け、極性(+と-)に注意して電池を正しくセットしましょう。カバーをしっかり閉じたら、次のステップに進みます。
次に、USBレシーバーをパソコンのUSBポートに接続します。ここで重要なのは、接続するUSBポートの位置です。ユーザー報告によると、PCの前面USBポートに接続する方が、背面ポートよりも安定した通信が得られる傾向があります。
もし前面ポートがない場合や、レシーバーをより良い位置に設置したい場合は、同梱の延長ケーブルを使用しましょう。これにより、レシーバーをゲームパッドから見通しの良い位置に配置できます。特に、PCが金属製のケースの下や、机の下に設置されている場合は、この方法が推奨されます。
レシーバーを接続したら、ゲームパッドの電源を入れましょう。F710には専用の電源ボタンはなく、いずれかのボタンを押すことで自動的に電源が入ります。正しく接続されていれば、Windowsが自動的にデバイスを認識し、必要なドライバーをインストールします。
接続の最終段階として、ゲームパッド背面のモード切替スイッチで、XInputとDirectInputのどちらを使用するか選択します。多くの最新PCゲームはXInputに対応していますので、基本的にはXInput(「X」の位置)に設定しておくことをおすすめします。
また、F710はAndroid TVデバイスにも対応しています。接続する場合は、コントローラーをXInputモードに設定し、レシーバーをAndroid TVのUSBポートに接続します。操作時は「BACK」キーを押しながらゲームパッド上のロジクールロゴボタンを押すことで、Android TVのコントロールも可能です。
これらの基本的な接続手順を踏めば、多くの場合スムーズに使用を開始できるはずです。ただし、環境によっては追加の設定やトラブルシューティングが必要になる場合もあります。
ロジクールF710のドライバーはWindows10/11で基本的に自動インストールされる
ロジクールF710のドライバーインストールは、Windows 10/11環境では多くの場合スムーズに進みます。最新のWindowsシステムでは、プラグアンドプレイ機能により、USBレシーバーを接続するだけで必要なドライバーが自動的にインストールされる仕組みになっています。
USBレシーバーをパソコンに接続すると、画面右下に「デバイスドライバーをインストールしています」というメッセージが表示され、完了すると「デバイスは正常に動作する準備ができました」と通知されます。この工程が完了すれば、追加の作業なしでF710が使用可能になります。
自動インストールされるドライバーは、Windows標準のXInput/DirectInput対応ドライバーです。これは基本的な操作には十分ですが、より詳細な調整やカスタマイズを行いたい場合は、ロジクール公式サイトから専用のソフトウェアをダウンロードすることも可能です。
ロジクールのF710r(国内正規品)には以前は専用ドライバーCDが付属していましたが、現行製品では省略されており、必要な場合はWebからダウンロードする形になっています。これは、多くのノートPCではCDドライブが標準で搭載されなくなってきたことや、Webからの最新ドライバー入手を推奨する流れに対応した変更と思われます。
万が一、自動インストールがうまくいかない場合は、以下の手順で手動インストールを試みることができます:
- ロジクール公式サイト(https://support.logi.com/)にアクセス
- 「サポート」または「ダウンロード」セクションから「ゲームパッド」カテゴリを選択
- 「F710」を検索または選択
- お使いのOSに合ったドライバーをダウンロード
- ダウンロードしたファイルを実行し、画面の指示に従ってインストール
インストール後は、Windowsの「スタート」メニュー→「設定」→「デバイス」または「Bluetoothとデバイス」から、F710が正しく認識されているか確認することができます。「ゲームコントローラー」の項目内に「Logicool Cordless Rumblepad 2」または「Xinput対応USBコントローラー」などの名前で表示されていれば、正常に認識されています。
ロジクールF710がWindows11/10で認識しない場合の対処法はいくつかある
ロジクールF710をWindows 11/10に接続しても認識されない場合、いくつかの対処法があります。実際のユーザー報告を基にした解決策を順番に試してみましょう。
1. 別のUSBポートに接続する
まず最も簡単な対処法として、別のUSBポートに接続し直してみてください。特にPC前面のUSBポートか、延長ケーブルを使って見通しの良い位置にレシーバーを設置することで、接続が改善することがあります。USBハブを介して接続している場合は、直接PCのUSBポートに接続することをお試しください。
2. 電池の確認
ゲームパッドの電池残量が少ない場合、正常に認識されないことがあります。新しい電池に交換してみてください。また、電池の極性(+と-)が正しく配置されているかも確認しましょう。
3. ドライバーの再インストール
Windowsのデバイスマネージャーでドライバーを再インストールする方法も効果的です:
- キーボードで「Windows+X」を押し、表示されるメニューから「デバイスマネージャー」を選択
- 「ヒューマンインターフェイスデバイス」または「ゲームコントローラー」を展開
- 「Logicool」または「不明なデバイス」を右クリックし、「デバイスのアンインストール」を選択
- 「ドライバーソフトウェアを削除する」にチェックを入れ、「アンインストール」をクリック
- PCを再起動し、F710のレシーバーを再接続
4. F710接続ユーティリティの使用
ロジクールのサポートサイトから「F710接続ユーティリティ」をダウンロードして使用することで、レシーバーとゲームパッドの再接続を行えます。これはレシーバーとの接続が切れた場合に特に効果的です。
5. XInput/DirectInputモードの切替
ゲームパッド背面のモード切替スイッチを反対側に切り替えてから、再度元の位置に戻してみてください。これによりコントローラーがリセットされる場合があります。
6. Windowsゲームコントローラー設定の確認
- 「スタート」→「設定」→「デバイス」→「デバイスとプリンター」を開く
- コントローラーのアイコンが表示されていれば右クリックし「ゲームコントローラーの設定」を選択
- 「プロパティ」をクリックし、ボタンやスティックのテストを行う
7. サードパーティ製ツールの利用
一部のユーザーからは、「XInput Plus」などのサードパーティ製ツールを使用することで、認識の問題が解決したという報告もあります。これらのツールはコントローラーの追加設定や連射機能の設定なども可能にします。
8. USBドライバーの更新
デバイスマネージャーからUSBコントローラーのドライバーを更新することも有効な場合があります:
- デバイスマネージャーを開く
- 「ユニバーサルシリアルバスコントローラー」を展開
- 各USBコントローラーを右クリックし「ドライバーの更新」を選択
これらの方法を順に試してみても解決しない場合は、ハードウェア自体の不具合の可能性も考えられます。その場合は、購入店舗やロジクールのサポートに問い合わせることをおすすめします。
ロジクールF710のペアリングや再接続時に知っておくべきポイント
ロジクールF710はBluetooth接続ではなく専用の2.4GHzワイヤレス通信を使用するため、一般的な意味での「ペアリング」作業は不要です。しかし、レシーバーとゲームパッドの接続が切れた場合や、複数のF710を使い分ける場合などに再接続が必要になることがあります。そのための重要なポイントを解説します。
基本的な接続の仕組み
F710のUSBレシーバーとゲームパッドは、工場出荷時に既にペアリング(紐づけ)されています。通常はレシーバーを接続し、ゲームパッドのボタンを押すだけで自動的に認識されるはずです。
しかし、PCの再起動後や長時間使用しなかった後など、稀に接続が切れてしまうケースがあります。その場合、以下の方法で再接続を試みることができます。
F710接続ユーティリティの活用
ロジクールでは「F710接続ユーティリティ」というツールを提供しています。これはレシーバーとゲームパッドの再接続に特化したソフトウェアです。
- ロジクールのサポートサイトから「F710接続ユーティリティ」をダウンロード
- ダウンロードしたファイルを実行
- 画面の指示に従い、USBレシーバーを接続した状態で進める
- 「Connect」ボタンをクリックし、ゲームパッドのいずれかのボタンを押す
- 接続が完了すると成功メッセージが表示される
手動での再接続方法
接続ユーティリティが使えない場合や、手元にない場合は、以下の手動方法も試せます:
- USBレシーバーをPCから一度抜き、10秒ほど待ってから再度接続
- ゲームパッドの電池を一度取り出し、30秒ほど待ってから再度セット
- ゲームパッドのホームボタン(ロジクールロゴのボタン)を長押し(約5秒間)
- レシーバーのボタン(小さな凹みがある場合)を細いピンなどで押す
- 上記のステップを行った後、通常通りゲームパッドのボタンを押して接続を試みる
複数のF710を使用する場合
複数のF710を同じPC(または異なるPC)で使用する場合、各ゲームパッドは対応するレシーバーとだけ通信するように設計されています。レシーバーとゲームパッドのペアは必ず1対1の関係を保つ必要があります。
異なるレシーバーと再ペアリングする必要がある場合(例:レシーバーを紛失して新しいものを購入した場合)は、専用のペアリングツールが必要になります。この場合はロジクールのカスタマーサポートに問い合わせることをおすすめします。
接続の安定性を高めるコツ
接続を安定させるためのコツとしては、以下の点に注意すると良いでしょう:
- レシーバーはできるだけゲームパッドから見通しの良い位置に設置する
- 金属製の障害物や電子レンジなど、2.4GHz帯の干渉源から離して使用する
- PCの前面USBポートを使用するか、延長ケーブルでレシーバーを最適な位置に配置する
- 他の2.4GHzワイヤレスデバイス(特に他のゲームパッドやワイヤレスマウス)との同時使用を避ける
これらのポイントを押さえておくことで、F710の接続トラブルを最小限に抑え、快適なゲーム体験を維持することができるでしょう。
ロジクールF710をSteamで快適に使うための設定方法
SteamはPCゲームの代表的なプラットフォームであり、ロジクールF710を使ってSteamゲームを楽しむユーザーも多いでしょう。ここでは、F710をSteamで最適に使うための設定方法を解説します。
基本設定:コントローラー認識の確認
- F710のレシーバーをPCに接続し、コントローラーの電源を入れる
- 背面のモード切替スイッチを「X」(XInputモード)に設定する
- Steamを起動し、右上の「Steam」→「設定」を選択
- 左側のメニューから「コントローラー」を選択
- 「一般コントローラー設定」をクリック
- 「Xbox コンフィグレーションサポート」にチェックを入れる
- F710が「検出されたコントローラー」欄に表示されていることを確認
XInputモードでは、SteamがF710をXbox 360コントローラーとして認識するため、多くのゲームで追加設定なしで使用できます。
Big Pictureモードでの使用
F710はSteamのBig Pictureモードとの相性が良く、テレビやリビングでのプレイに最適です:
- Steamクライアントの右上にある「Big Pictureモード」ボタン(□形のアイコン)をクリック
- Big Pictureモードが起動したら、F710で画面をナビゲート
- 設定→コントローラー→コントローラー設定で詳細な調整が可能
Big Pictureモードでは、コントローラーだけでSteamのブラウジング、ゲームの起動、設定の変更などすべての操作が可能です。
ゲーム個別のコントローラー設定
Steamでは、ゲームごとにコントローラー設定をカスタマイズできます:
- ライブラリからゲームを右クリック
- 「プロパティ」を選択
- 「コントローラー」タブを開く
- 「このゲームのSteam入力を有効にする」を選択
- 必要に応じて「コントローラー設定を開く」から詳細設定
特に、DirectInputのみに対応した古いゲームでは、この設定が役立ちます。SteamのXInput変換機能により、F710をDirectInputモードで使う必要がなくなります。
高度なカスタマイズ:ボタン配置の変更
特定のゲームに合わせてボタン配置を変更したい場合:
- Big Pictureモード→設定→コントローラー→コントローラー設定
- F710を選択して「設定」をクリック
- 「ボタン」タブでボタン配置をカスタマイズ
- 「トリガー」「スティック」タブで感度や反応カーブを調整
- 設定が完了したら「保存」をクリック
これにより、ゲームごとに異なるボタン配置を使用できます。例えば、FPSゲームと格闘ゲームで最適な設定を使い分けることが可能です。
Steam外のゲームでF710を使用する
SteamのコントローラーサポートをSteam外のゲームでも活用するには:
- Steamライブラリの「+」ボタンをクリック
- 「Steam以外のゲームをライブラリに追加」を選択
- 対象のゲームを選択して追加
- 追加したゲームに対して上記の設定を適用
この方法により、SteamのコントローラーサポートをSteam以外で購入したゲームにも適用できます。
これらの設定を活用することで、F710の使用体験をさらに向上させることができるでしょう。特にSteamのコントローラー設定機能は非常に強力で、多くのカスタマイズオプションを提供しています。
ロジクールF710はSwitchには非対応だが代替方法がある

ロジクールF710は公式にはNintendo Switchには対応していません。しかし、どうしてもF710をSwitchで使いたい場合や、Switch向けのコントローラーを探している場合のために、いくつかの選択肢と情報を提供します。
F710をSwitchで使用するための非公式方法
F710をSwitchで使うには、コントローラー変換アダプターが必要になります。市販のコントローラー変換アダプター(例:Mayflash Magic-NS、8BitDo Wireless USB Adapterなど)を使用することで、理論的には接続可能です。
手順の概要は以下の通りですが、これらは非公式の方法であり、動作保証はありません:
- 変換アダプターをSwitchのドックのUSBポートに接続
- F710のUSBレシーバーを変換アダプターに接続(またはアダプターの種類によっては直接ペアリング)
- アダプターの説明書に従って設定を行う
この方法には以下の注意点があります:
- すべての機能(HD振動、ジャイロセンサーなど)が使えるわけではない
- 遅延が発生する可能性がある
- アダプターの種類によっては相性問題が起きることもある
- Nintendo公式のサポート対象外であり、将来のSwitchのアップデートで動作しなくなる可能性もある
Switch向けの代替コントローラー
F710をSwitchで使うことにこだわらない場合は、以下のような選択肢が考えられます:
- Nintendo Pro Controller:Switchの公式コントローラーで、高品質かつ全機能対応
- Hori製コントローラー:任天堂公式ライセンス製品でリーズナブルな価格
- 8BitDo Pro 2:Switchに対応した高品質なサードパーティコントローラー
- PowerA Enhanced Wireless Controller:比較的安価でSwitchに対応した無線コントローラー
これらはいずれもSwitch専用または対応しており、余計なアダプターなしで使用できます。
PC/Switchの両方で使いたい場合
PCとSwitchの両方で使いたい場合は、以下のコントローラーが選択肢になります:
- 8BitDo製コントローラー:多くのモデルがSwitchとPC両対応
- Nintendo Pro Controller:PC(Steam)でも使用可能
- PowerA製コントローラー:一部モデルはPC対応も謳っている
これらのコントローラーは、ペアリングモードを切り替えることで、異なるデバイスで使い分けることができます。
F710とSwitchコントローラーの違い
F710をSwitchで使いたいと考える前に、以下の点を考慮するとよいでしょう:
- Switchのゲームはプロコンの機能(HD振動、ジャイロ、NFCなど)を活用したものが多い
- F710には上記の機能がないため、ゲーム体験が損なわれる可能性がある
- コントローラーレイアウトの違い(特にABXYボタンの配置)が混乱を招く可能性がある
総じて言えば、F710をSwitchで使用することは技術的には可能ですが、推奨される方法ではありません。本格的にSwitchでゲームを楽しむなら、公式またはライセンス製品のコントローラーを使用するのが最も安心できる選択肢です。
特にPCとSwitchの両方でゲームをプレイする方は、両方に対応したコントローラーを1つ持つことで、操作感の一貫性を保ちつつ、コストも抑えられるでしょう。
まとめ:ロジクールF710は設定次第で長く快適に使えるコスパに優れたゲームパッド
最後に記事のポイントをまとめます。
- ロジクールF710は2.4GHzワイヤレス通信を採用したPC用ゲームパッド
- バイブレーション機能搭載で、ゲームの臨場感が大幅に向上する
- XInputとDirectInputの両対応で新旧問わず多くのゲームで使用可能
- 価格は5,000円台で、3年間の保証付き(国内正規品の場合)
- 電池持ちが非常に良く、単三電池2本で数ヶ月使用可能な場合も
- 重量が約285gとやや重めで、長時間使用時に疲れる可能性がある
- 無線の電波強度に弱点があり、レシーバーの設置位置に注意が必要
- Windowsでは基本的に自動認識されるが、接続の問題が発生することもある
- F710接続ユーティリティを使えば、接続トラブルのほとんどは解決可能
- Steamとの相性が良く、Big Pictureモードで快適に使用できる
- SwitchやPS4/PS5への公式対応はないが、PC用としては高いコストパフォーマンス
- 有線版のF310と比較すると、価格は約2倍だが、快適さは格段に向上する
- 専用の連射機能はないが、サードパーティ製ツール(XInput Plusなど)で実現可能
- USBレシーバーはUnifyingレシーバーではないため、他のロジクール製品との共有はできない
- 公式推奨周辺機器としてFFXIVなどの人気ゲームでの使用に最適化されている

調査にあたり一部参考にさせて頂いたサイト
https://gaming.logicool.co.jp/ja-jp/products/gamepads/f710-wireless-gamepad.html https://www.amazon.co.jp/%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%82%AF%E3%83%BC%E3%83%AB-F710r-%E3%80%90%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%95%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%A2%E6%AD%A3%E5%BC%8F%E6%8E%A8%E5%A5%A8%E3%80%91-LOGICOOL-%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%A4%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%83%91%E3%83%83%E3%83%89/dp/B00CDG7994 https://kakaku.com/item/K0000504270/ http://128bit.blog41.fc2.com/blog-entry-385.html https://www.logitech.com/assets/34885/4/f710620-002923003403gswamr.pdf https://forum.square-enix.com/ffxiv/threads/75540 https://www.yodobashi.com/product/100000001001732200/ https://jp.finalfantasyxiv.com/lodestone/character/2149081/blog/758318 https://yamakan3.exblog.jp/22806844/ https://forums.developer.nvidia.com/t/logitech-f710-kernel-module-issues-jetpack-6/296904